フリージアはアヤメ科フリージア属の多年草である。
原産地は南アフリカの喜望峰近辺で、世界でアフリカ大陸のみにしか存在しない小さな種である。原種は11種あるといわれているが、オランダで改良が進められた。温室でつくるフリージアは草丈が1メートル以上にもなり、南アフリカの原野に咲く可憐な花から改良されたとは想像もできないものになっている。オランダには150以上の品種があり、次から次に新品種が生まれては消えていく。
日本での古い和名は浅黄水仙(アサギズイセン)である。葉っぱが水仙に似ているように見えたのであろう。
フリージアは美しい花と芳香を放つ秋植の球根性の植物で、もともとは春の終わりに咲く花である。はじめは強くよい香りのする白が多く出回っていた。
俳句の季語は春である。
今では花色も豊富で、赤、黄色、ピンク、紫などがある。また、八重咲き、半八重咲き、一重咲きがあり、ぼかしや複色などもあって多彩になっている。しかし、これらの花は白い花ほど香りが強くない。
下記は日本一の生産量という清水園芸株式会社のホームページである。
http://www.shimizu-engei.jp/
★渡り来て遠い故郷思いてか
南の風に身を委ね揺れ
☆強き香を楽しませるやフリージア
遠き故郷へ届けとばかり