蝦夷油萱(エゾアブラガヤ)はカヤツリグサ科ホタルイ属の多年草である。
日本固有種である。
北海道から九州に欠けて分布し、山地の湿地に生える。
分類上は、油萱(アブラガヤ)の亜種とされている。
油萱(アブラガヤ)と異なる点は、小穂がほぼ球形であることである。
「油萱」の名の由来は、花序が油色を帯びていることによる。
草丈は100~150センチくらいである。
葉は線形で細長く、根際から生える。
開花時期は8~10月である。
茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、球形の小穂をたくさんつける。
秋に赤褐色に熟し、小さなそう果(果実の中に1つだけ種子があり開かない)をつける。
属名の Scirpus はイグサかそれに似た植物のラテン名を転用したものである。
種小名の wichurae はドイツ人の植物採集家「ウィチュラ(M. E. Wichura)さんの」という意味である。
亜種名の asiaticus は「アジアの」という意味である。
写真は9月に国立科学博物館付属自然教育園で撮った。
学名:Scirpus wichurae subsp. asiaticus
★群れ成して湿地に秋の訪れを
知らせるように蝦夷油萱
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