歌仙草(カセンソウ)はキク科オグルマ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、日当たりの良い山野の草原に生える。
草丈は50~80センチくらいである。
茎は直立して硬く、上部で少し枝を分ける。
根から生える葉は鱗片状で、花の咲くころには枯れる。
茎につく葉は長めの楕円形で柄はなく、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)があり、裏面には葉脈が浮き出る。
近縁種の小車(オグルマ)とよく似ているが、小車(オグルマ)は葉の幅が広く葉脈は目立たない。
開花時期は7~9月である。
枝分かれした茎先に1つずつ花(頭花)をつける。
花径は4センチくらいあり、筒状花も舌状花も黄色い。
実はそう果(皮が固くて弾けず、中に種子が1つある)で、毛がある。
これも小車(オグルマ)との違いの1つで、小車(オグルマ)には毛がない。
また、小車(オグルマ)が湿地を好むのに対して、歌仙草(カセンソウ)は乾燥した草原を好む。
名の由来は不明である。
写真は7月に箱根湿性花園で撮った。
学名:Inula salicina var. asiatica
★くるりんと花びら巻いた歌仙草
野に咲く花の見事な姿