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靫草(ウツボグサ)

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靫草(ウツボグサ)はシソ科ウツボグサ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、日当たりのよい草地や道端に生える。
海外では、北半球の温帯地域に広く分布する。
草丈は20~30センチくらいである。
茎は根元から群がって生える。
茎の断面は四角形である。
茎や葉には白い毛が生える。
葉の形は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の縁には低いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~7月である。
茎の先に紫色の唇状をした花が穂状に固まって咲く。
上の唇は帽子のような形になる。
下の唇は3つに裂け、真ん中の裂片は細かく切れ込む。
萼片は5枚で、先が鋭く尖る。
花の後に花穂のみが枯れたように褐色に変わる。
これは結実するためだが、そのため夏枯草(カコソウ)の別名がある。
なお、この花穂を乾燥させたものを漢方で夏枯草(かこそう)といい、利尿薬として利用されている。
靫草(ウツボグサ)の名の由来は、毛ばだった花穂を靫(矢を携帯する用具)に見立てたものである。
俳句の季語は夏である。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Prunella vulgaris subsp. asiatica


★古の兵どもが夢乗せて
 靫草咲く紫の色
靫草(ウツボグサ)_d0059226_6174073.jpg

花の本屋さん
by ryudesuyo | 2007-06-20 06:18 | シソ科
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