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大葉黄菫(オオバキスミレ)

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大葉黄菫(オオバキスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
日本特産種である。
北海道から本州の中国地方にかけて主に日本海岸の多雪地帯に分布し、山地の林の中や湿った草地などに生える。
名の由来は、他の菫(スミレ)に比べて葉が大きく、黄花を咲かすところからきている。
草丈は10~30センチくらいである。
葉は大形の心形で、互い違いに生える(互生)。
葉には艶があり、葉脈がはっきりしている。
開花時期は4~5月である。
葉の緑と花の黄色のコントラストが美しい。
唇弁には紫色の筋が入る。
距はほとんど目立たない。
俳句では「菫」「花菫」「菫野」などが春の季語である。
写真は5月に箱根湿性花園で撮った。
学名: Viola brevistipulata

★早春の野に花開き美しき
 大葉黄菫大和の心
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by ryudesuyo | 2007-01-30 06:32 | スミレ科 | Trackback | Comments(0)

伊予菫(イヨスミレ)

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伊予菫(イヨスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
源氏菫(ゲンジスミレ)の別名がある。
かつて伊予菫(イヨスミレ)は愛媛県の北条市で発見されたものを指していた。
命名者は牧野富太郎博士で、学名をViola umemuraeと言った。
しかし、その後、青森県~岩手県の太平洋側、中部地方~関東地方の内陸部、岡山県の3か所に隔離分布する源氏菫(ゲンジスミレ)と統合されたという経緯がある。
母種を斑入源氏菫(フイリゲンジスミレ) と言い、中国と朝鮮半島に分布する。
伊予菫(イヨスミレ)はその変種で、大陸とつながっていた氷河時代からの残存植物であると考えられている。
草丈は5~10センチである。
茎はない。
葉は少数で直立し、卵形ないし円形をしていて基部(葉の根元)は心形である。
葉の裏面は紫色となる。
これが源氏菫(ゲンジスミレ)の名の由来である。
開花時期は3~4月である。
花径15~20ミリくらいである。
花の色はごく淡い紅色で、紫色の筋が入る。
裏面のほうが色が濃い。
写真は3月に大船植物園の菫展で撮った。
学名:Viola variegata var. nipponica

★様々な歴史を秘めて今に咲く
 源氏菫はピンクの小花
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by ryudesuyo | 2007-01-29 18:42 | スミレ科 | Trackback | Comments(0)

有明菫(アリアケスミレ)

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有明菫(アリアケスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、道端や草地、荒れ地などに生える。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
草丈は5~15センチくらいである。
葉は細長いほこ形で、5~8センチくらいの長さがある。
葉の表面には光沢がある。
白菫(シロスミレ)と間違いやすいが、葉身が葉柄よりも長いことで区別できる。
開花時期は4~5月である。
立坪菫(タチツボスミレ)のような立ち上がる地上茎はなく、花は根元から出る。
花径は15~20ミリくらいである。
花の色には変異が多いが、白い花に紫色の筋がたくさん入るというものが多い。
淡い紫色がかったものもある。
なお、スミレ属は普通5弁花で左右対称形である。
上の1対のペアを「上弁」、下の1対のペアを「側弁」、下につく1枚を「唇弁」という。
有明菫(アリアケスミレ)の場合は、側弁の根元にたくさん毛が生えている。
唇弁の後ろに突き出ている部分は「距」という。
有明菫(アリアケスミレ)の距は太く短い。
写真は3月に大船植物園で撮った。
学名:Viola betonicifolia var. albescens

★有明の空の白さに譬えしか
 爽やかに咲く有明菫
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by ryudesuyo | 2007-01-28 09:15 | スミレ科 | Trackback | Comments(0)

奄美菫(アマミスミレ)

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奄美菫(アマミスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
奄美大島の固有種で、限られた河川のの渓流沿いの湿った岩場に生える。
自生地が限られているうえ、ダム建設でその大半が消失するなどして、現在はごくわずかの固体が残されているだけである。
環境省のレッドデータブックでは、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧ⅠA類(CR)に登録されている。
草丈は3~5センチくらいである。
日本のスミレ属ではもっとも小形である。
地上茎はない。
葉は長さ、幅ともに1センチくらいの卵形で小さい。
葉の表面は緑色で葉脈が目立ち、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
自生地での開花時期は4~5月である。
花径は1センチくらいあり、バランスとしては大きい。
花冠は白く、小さな唇弁には紅紫色の筋が入る。
側花弁には毛はない。
萼片に毛がある。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園の菫展で撮った。
学名:Viola amamiana

★南国の岩の割れ目にひっそりと
 奄美菫は時を迎えて
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by ryudesuyo | 2007-01-27 06:00 | スミレ科 | Trackback | Comments(0)

折鶴菫(オリヅルスミレ)

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折鶴菫(オリヅルスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
1982年に沖縄本島の辺野喜(べのき)川沿いで発見され、1988年に新種として学会に発表された。
しかし、自生地はダムの底に沈んでしまっている。
東南アジア系のウラジロスミレ亜節に属するという。
数個の葉を根際から出す。
葉柄は1センチくらいで、微毛を密生させる。
葉の形は円心形で、裏面の脈上に細かい毛がある。
開花時期は2~4月である。
花径15ミリくらいの白い花をつける。
花びらは5枚である。
名の由来は、茎が地面を這って先端に新しい苗をつくり、次々と増える様子を折鶴に見立てたものである。
環境省のレッドデータブックでは野生絶滅種(EW)に登録されている。
各地の研究機関で栽培と増殖が試みられている。
写真は3月に大船植物園で撮った(植栽)。
学名:Viola stoloniflora

★絶滅の危機を逃れて花つける
 折鶴菫にエールを送り
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by ryudesuyo | 2007-01-26 06:36 | スミレ科 | Trackback | Comments(0)

蔦菫(ツタスミレ)

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蔦菫(ツタスミレ)スミレ科スミレ属の常緑多年草である。
オーストラリアの東部や南部、マレー半島などに分布する。
湿り気のあるところに生え、地面に蔦をはわせてマット状に広がる。
グランドカバーにも好適である。
葉はハート形わしている。
花弁は中心部が紫色で先端が白く、花弁の先端が後ろへ反り返る。
この2色のコントラストから連想されてかパンダ菫(パンダスミレ)の名でも呼ばれている。
開花時期は4~6月だが、周年開花性もある。
Australian violetやTasmanian violetの英名がある。
写真は1月に新宿御苑の温室で撮った。
学名:Viola hederacea

★可憐なる姿を見せて蔦菫
 まほろばの夢伝うがごとく
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by ryudesuyo | 2007-01-25 06:21 | スミレ科 | Trackback | Comments(0)

琉球白菫(リュウキュウシロスミレ)

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琉球白菫(リュウキュウシロスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
有明菫(アリアケスミレ)の南方型変種である。
九州の南部から沖縄にかけて分布し、草地や道端に生える。
草丈は5~30センチくらいである。
特徴は葉よりも高く柄を伸ばして花をつけることである。
葉の形は細長い三角状ないし卵状の披針形である。
開花時期は12~4月である。
花の色は白ないし淡い紅紫色で、紫色の筋が入る。
筋も多いものや少ないものなど変異がある。
下側の1対の花びら(側弁)には毛が生える。
分布域が重なる琉球小菫(リュウキュウコスミレ)とは、側弁の毛の有無で区別をする。
写真は3月に大船植物園の菫展で撮った。
学名:Viola betonicifolia var. oblongo-sagittata

★南にも菫の花はあるのだと
 茎を伸ばして白菫咲く
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by ryudesuyo | 2007-01-24 19:18 | スミレ科 | Trackback | Comments(0)

踊子草(オドリコソウ)

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踊子草(オドリコソウ)はシソ科オドリコソウ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、木陰の草むらや林の中に生える。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
草丈は30~60センチくらいである。
茎は直立した柔らかい四角柱状で、枝分かれしない。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉は縮れていて、皺が多い。
開花時期は4~6月である。
葉の脇に唇形をした花をつける。
花の色は薄紫色のものもあるが、普通に見られるものは白い色をしている。
花の名は、茎を取り巻いて咲く花の様子を笠をかぶった踊子に見立てたものである。
若葉は食用になり、根は薬用になる。
俳句の季語は夏である。
写真は4月に赤塚植物園で撮った。
学名:Lamium album var. barbatum

★草むらで花びら揺れる密やかに
 小人のダンス楽しむように
☆分け入れば鈴の音響く踊子草
 小人になりて我も踊れり
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by ryudesuyo | 2007-01-23 06:32 | シソ科 | Trackback | Comments(0)

仏の座(ホトケノザ)

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仏の座(ホトケノザ)はシソ科オドリコソウ属の越年草である。
本州から沖縄にかけて分布し、道端や畑などに生える。
草丈は10~30センチくらいである。
下部の葉には長い柄があり、上部のものには柄がない。
葉は半円形で縁にはぎざぎざ(鋸歯)があり、互い違いに生える。
開花時期は3~6月である。
上部の葉の脇に紅紫色をした唇形の花を数個ずつ輪生する。
花冠には細長い筒があり、下の唇は3つに裂ける。
萼には毛が多く、先は5つに裂ける。
名の由来は、花の下にある葉が茎を包み込むようになっているのを仏の蓮華座に見立てたものである。
別名を三階草(サンガイグサ)という。
これは、葉が段々になってつくところからきている。
写真は2月に伊豆の河津で撮った。
学名:Lamium amplexicaule

★いずこよりおいでませるや仏の座
 しばし憩えや春まだ遠く
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by ryudesuyo | 2007-01-22 18:59 | シソ科 | Trackback | Comments(0)

姫踊子草(ヒメオドリコソウ)

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姫踊子草(ヒメオドリコソウ)はシソ科オドリコソウ属の一年草である。
ヨーロッパ原産の帰化植物である。
明治時代の中期に東京の駒場で見つかったという記録が残されているという。
同じオドリコソウ属に踊子草(オドリコソウ)がある。
こちらは在来種で、日本全土やカラフト、朝鮮半島、中国大陸などに分布している。
この踊子草(オドリコソウ)によく似ていて小振りなので「姫」の名がつけられた。
姫には小さい、可愛いというニュアンスがあり、植物ではよく用いられる。
「踊子」というのは、鳥追い笠をかぶってうつむき気味の踊子のイメ-ジなのであろう。
草丈は20~50センチくらいである。
葉は卵形で、2枚ずつ向かい合って生える(対生)。
葉の縁には鈍いぎざぎざ(鋸歯)があり、葉には柔らかい毛がはえている。
上の葉は小さく、下へいくほど大きくなって下向きになっている。
上のほうは赤紫蘇の葉をうすくしたような色、下のほうは緑の紫蘇の葉に似ている。
開花時期は3~5月くらいである。
先端の葉の脇に、小さな唇形をした淡い紅紫色の花をたくさんつける。
姫踊子草(ヒメオドリコソウ)は極めて繁殖力が強い。
空き地や土手などいろいろな場所で群落を作り、在来植物を駆逐しているという。
この素敵な名前の持ち主は、実はちょっと困ったお姫様なのである。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Lamium purpureum

★薄紅の唇寄せて囁いて
 手招きをする姫は気まぐれ
☆笑い声空き地のすみに聞こえれば
 姫踊子が今日もおしゃべり
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by ryudesuyo | 2007-01-21 10:56 | シソ科 | Trackback | Comments(0)