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大文字草(ダイモンジソウ)

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岩を背に大文字草は股開き

大文字草(ダイモンジソウ)はユキノシタ科ユキノシタ属(サキシフラガ属)の多年草である。
サキシフラガ属は世界に543種が分布し、変種・亜種も180種ほどある。(Catalogue of Life: 2017 Annual Checklist より)
日本にも雪の下(ユキノシタ)などが分布し、属名の和名をユキノシタ属という。
本種は北方領土を含む北海道から九州にかけて分布し、山地の湿った岩場などに生える。
海外では、朝鮮半島、中国、サハリンなどにも分布する。
草丈は10センチから40センチくらいである。
根際から生える葉は円形で、手のひら状に粗く切れ込む。
葉には長い柄があり、つけ根の部分は心形である。
開花時期は9月から11月である。
茎先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、白い花を疎らにつける。
花弁は5枚で、そのうちの2枚がほかよりも長く「大」の字に似ている。
雄しべは10本、雌しべは2本である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
山野草としても人気があり、鉢花として出回っている。
花の色も赤、桃、白などがあり、多くの園芸品種がある。
花言葉は「自由」「不調和」である。
俳句の季語は秋である。
11月3日の誕生花である。
属名の Saxifraga はラテン語の「saxum(石)+frangere(砕く)」からきている。この属のある植物が尿の結石を溶かす作用があると考えられたことから名づけられた。
種小名の fortunei はイギリス人の植物学者「フォーチュン(Robert Fortune, 1812-1880)さんの」という意味である。インドや中国の植物を多数収集した。
変種名の alpina は「高山に生える」という意味である。
写真は9月に日光植物園で撮った。
学名:Saxifraga fortunei var. alpina(syn. Saxifraga fortunei var. incisolobata)

★岩肌にへばりつき咲くその姿
 どこかユニーク大股開き

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# by ryudesuyo | 2017-11-04 14:37 | ユキノシタ科

レナンセラ

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レナンセラはラン科レナンテラ属の多年草の総称である。
レナンテラ属の原種は東南アジアなどに21種と2変種が分布する。(Catalogue of Life: 2017 Annual Checklist より)
また、栽培品種も作出されている。
レナンテラはラテン語風の読み方だが、園芸的には英語風に読んだレナンセラの名で流通する。
中型から大型の着生種で、硬い葉が互い違いに生える(互生)。
草丈は50センチから100センチくらいである。
葉は細長い披針形(笹の葉のような形)で多肉質である。
開花時期は周年ないし不定期である。
花の色は赤や褐色である。
11月2日の誕生花である。
属名の Renanthera はギリシャ語の「renis(腎臓)+anther(葯)」からきている。
写真は10月につくば植物園で撮ったレナンテラ・ベラ(Renanthera bella)である。
学名:Renanthera

★原色の紅が鮮やかレナンテラ
 キナバル山に思いを馳せて
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# by ryudesuyo | 2017-11-03 13:41 | ラン科

草橘(クサタチバナ)

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草橘(クサタチバナ)はガガイモ科カモメヅル属(ビンケトクシクム属)の多年草である。
分類体系によっては(APG第3版)キョウチクトウ科とされる。
ビンケトクシクム属は世界に107種が分布する。(Catalogue of Life: 2017 Annual Checklist より)
日本にも小葉の鴎蔓(コバノカモメヅル)などが分布し、属名の和名はカモメヅル属という。
本種は本州の関東地方から四国にかけて分布し、山地の木陰に生える。
石灰岩地などに多い。
海外では、朝鮮半島や中国の遼寧省、吉林省、山東省、河北省などにも分布する。
中国名は潮風草(チョウフウソウ, chaofengcao)という。
環境省のレッドリスト(2012)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧に登録されている。
草丈は30センチから60センチくらいである。
葉は長さが5センチから15センチ、幅が4センチから8センチの楕円形で柄があり、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、両面にまばらに毛がある。
開花時期は5月から7月である。
茎先に出た数個の花柄に花径2センチくらいの白い花をたくさんつける。
花冠の先が深く5つに裂けて横に平に開く。
花びら(花冠の裂片)は長い楕円形をしている。
花の中央には小さな副花冠がある。
花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)である。
和名の由来は、花がミカン科の橘(タチバナ)に似ていることからきている。
中国では根を白薇(びゃくび)といい、「神農本草経」にも記載される薬草である。
花言葉は「勇敢」である。
属名の Vincetoxicum はラテン語の「vinco(克服)+toxicum(毒)」からきている。
種小名の acuminatum は「先が次第に尖った」という意味である。
なお、Vincetoxicum属をCynanchum属の一部と見なす見解もあり、本種もCynanchum属とされてきたが、Catalogue of Life: 2017 Annual Checklist ではVincetoxicum属に分類され、Vincetoxicum acuminatumが一般名、Cynanchum ascyrifoliumは異名とされている。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Vincetoxicum acuminatum(syn. Cynanchum ascyrifolium)


★橘を思わすような白い花
 品よく咲かす草橘は
☆清楚なる白き花びらふんわりと
 草橘の名は表して

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花・ガーデニング
# by ryudesuyo | 2017-06-27 11:49 | ガガイモ科

ネモフィラ・マクラタ

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ネモフィラ・マクラタはハゼリソウ科ルリカラクサ属(ネモフィラ属)の一年草である。
分類体系によっては(APG第3版)ムラサキ科とされる。
ネモフィラ属は北アメリカからメキシコにかけて13種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)
ネモフィラ・メンジーシーが代表種で和名を瑠璃唐草(ルリカラクサ)といい、属名の和名もルリカラクサ属という。
本種の種小名の読み方は「マキュラータ」や「マクラータ」とするものもある。
和名は紋唐草(モンカラクサ)という。
和名の由来は、花に斑点紋様が入り、葉っぱが唐草模様に似ているところからきている。
ただし、流通名としてこの名称が用いられることは少ない。
原産地はアメリカのカリフォルニア州で、草地や林の中に生える。
英名はファイブスポット(five spot)という。
草丈は10センチから20センチくらいである。
葉は羽状に深く裂け、向かい合って生えたり(対生)、互い違いに生えたり(互生)する。
開花時期は3月から5月である。
花径は3センチくらいあり、ネモフィラの仲間の中では大きい。
花冠は鐘状で、先が5つに裂け、淡いブルーの筋が入る。
また、それぞれの裂片の先には紫紺の斑点が入る。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
花言葉は「清々しい心」である。
属名の Nemophila はギリシャ語の「nemos(小さな森)+ phileo(愛する)」からきている。
種小名の maculata は「斑点のある」という意味である。
写真は3月に京都府立植物園で撮った。
学名:Nemophila maculata


★花びらの先にきれいな模様つけ
 マキュラータはまるで妖精
☆指先でかるく花びら触れながら
 花の女神は染めて戯れ

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花・ガーデニング
# by ryudesuyo | 2017-01-29 11:55 | ハゼリソウ科

瑠璃唐草(ルリカラクサ)

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瑠璃唐草(ルリカラクサ)はハゼリソウ科ルリカラクサ属(ネモフィラ属)の一年草である。
分類体系によっては(APG第3版)ムラサキ科とされる。
ネモフィラ属は北アメリカからメキシコにかけて13種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)
本種が代表種で、属名の和名もルリカラクサ属という。
本種の原産地はアメリカ合衆国のカリフォルニア州で、草地や林の中に生える。
英名はベビーブルーアイズ(baby blue eyes)という。
日本へは明治時代の初期に渡来した。
現在では、庭植え、鉢植えとして一般に愛好されている。
和名の由来は、花の色が瑠璃色で、葉っぱが唐草模様に似ているところからきている。
ただし、和名よりも属名のネモフィラのほうが流通名としては知られている。
草丈は10センチから20センチくらいである。
葉は羽状に深く裂け、向かい合って生えたり(対生)、互い違いに生えたり(互生)する。
開花時期は3月から5月である。
花径は2、3センチくらいである。
花冠は鐘状で、先が5つに裂ける。
それぞれの裂片のつけ根は白く、先は淡いブルーである。
雄しべは5本である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
花言葉は「可憐」「愛国心」である。
ネモフィラが1月28日の誕生花である。
属名の Nemophila はギリシャ語の「nemos(小さな森)+ phileo(愛する)」からきている。
種小名の menziesii はスコットランドの植物学者「メンジーズ(Archibald Menzies, 1754-1842)さん」の名からきている。
写真は3月に京都府立植物園で撮った。
学名:Nemophila menziesii


★花びらの先はきれいな空の色
 彩る葉っぱ唐草模様
☆葉は繁り唐草模様も面白く
 花を見つめて空を想わん

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# by ryudesuyo | 2017-01-28 13:27 | ハゼリソウ科